モッチとミッチ

風の強い夜だった

商店街の鳩時計がお昼を告げるのが聞こえる。街からは焼きたてのパンのいい匂いがしてくる。
お腹すいたなぁ、ん？何？お前はお化けだろだって？
お化けだってお腹すくんだい。
とりあえずパンの匂いのする方へ行ってみよう。
匂いを辿ると、街はずれの小さなパン屋に着いた。
いろいろなパンがならんでいる。
フランスパンなんか見ただけでパリパリしているのがわかる。
オイラはお化けだから、お金なんか持っていない。
でも食べたい、オイラはフランスパンを一つ手に取り、店の外に出た、次の瞬間、泥棒と言う叫び声が辺りに響いた。