風の強い夜だった

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ハッとして、後ろを振り返ったオイラの目に写ったのは、小さな女の子だった… 女の子は、店の中へ向かって大きな声で泥棒だよ~!と叫ぶ。 中から、パン屋のオヤジが出てきて、女の子に泥棒は何処かと尋ねている。 女の子はオイラを指差してそこ! と言うが、やはり大人にはオイラは見えないらしく、パン屋のオヤジは女の子のイタズラだと思ったらしく、駄目だよ大人をからかっちゃ!と言い残し店の中へ戻って行った。 女の子はじーっとオイラを見つめている。 女の子はしばらくオイラを見つめた後に、泥棒さん、あなたあれでしょ? 名前書いたら死ぬノート配ってる奴でしょ?どうやらオイラは勘違いされたようだ。 オイラはそんな恐ろしい事出来ないよ、てかそれは何だい? 女の子はテレビで見たの!…何だ違うのか使えない奴 使えないだって、人間に使えない何て言われたらお化けも終わりだよ。 女の子は、あなた名前何て言うの? 私はミチコだよ、ミッチって呼んで。 オイラは…モッチ、ホラオイラの頭に書いてあるだろ。だからモッチ。 …これが私とモッチの出会いだった。
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