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「ウガア！」
「うお!?」
ゾヌが、耳をモララーにたいして打ち付けるように振る。しかし、それを彼は間一髪で体を曲げて避ける。
「モナああ！」
モララーに気を取られ、完璧に油断していたゾヌに、モナーの拳の洗礼が襲う。
「ム……ガア！」
「モナ!? うぐ……はあ！」
その拳に痛みを感じながら、ゾヌは野性の意地とでも言うのか、モナーに耳を打ち付け、弾き飛ばす。
「グルル……ムガァー！」
ゾヌが口から、咆哮による衝撃波が放たれる。それが、モララーとモナーに向かう。
「うお!?」
「モナ!?」
「『ファイアウォール』！」
バシンと何かが弾けたような音がなり、衝撃波が打ち消された。
モララーとモナーの前に立つ影は、二つ。ギコとしぃだ。
その前には、ガラスのような壁が佇み、それは徐々に消えていく。
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