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「あっ、おはよう、ギコ」
「あ!」
慌ててギコが、地面を踏み締め、勢い付いていたスピードを、一気に弱める。
「お、おはよう、しぃ」
ギコの前には、いつもの仲間。
しぃが、やんわりとした表情で立っていた。
しぃのやんわり顔がギコに移ったように、ギコもやんわりとした表情を浮かべる。
「あたたた……酷いモナよギコ。いきなり突き飛ばすなんて」
ギコの家から、腰を擦りながら、モナーもやって来た。
「あっ、悪い」
「ふふ、いつもの二人だねえ」
しぃのやんわり顔が、とても柔らかい笑顔で満ちる。
それが移った様に、モナーとギコも歯を出して笑った。
そして、ギコの家の前で五分程会話した後、三人は以前から決めていた、新板へと向かうことにした。
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