山崎さんの小さな幸せ

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――――スッ… 音もなく障子をあけ の背後に立つ。 まぁ足音と気配を消すのは監察としての癖みたいなものだけどね~ 「ね~…  あ・や ちゃん!」 『ひゃう!!!! 山崎しゃん!! どどど どうしました!?』 「任務疲れた~!」 そう言って部屋の奥に敷いてあった 布団にタイブする俺 今さっき長期任務から帰って来たところだ …今回の指令は特に大変で 流石の俺でも へとへと~ でも長州の浪人を沢山殺せたから満足はしていた 『あの~…、山崎さん そこあたしの寝床なんだけど… あ、お帰りなさい』 「知ってるよ。 あ、 ただいま~  だ け ど お前の物は俺の物~、俺の物は俺の物~」 『ジャ○アン!?』 「いやいや違う違う、俺だよ~ 天才監察 山崎丞さんだよ~」 ハァ…、 そうですねーと呆れ、 また本と向き合う綾。 溜息とか、いい度胸~ まぁ綾だから許すけど …惚れた弱味ってやつかな? 「ね~綾、さっきから何読んでんの?」 『本』 「それは見たらわかるし 何の本かを聞いてるんだよ~」 『……………』 うっわ…シカトかよ むかつく…俺よりそんな本の方がいいわけ? つい俺は 綾が現在進行形で 見ている本…紙の塊・・いや、むしろ今の俺にとってはゴミを睨む。
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