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あ、綾 背伸びたんじゃない~?
とは言っても、男の俺と比べたら
まだまだ小さいな。やっぱり
もたれるとちょうど肩に頭が乗るくらいだ
まぁ…ちょうどいいからいいけどね~
『山崎さん、甘いもの好きでしょ?』
「うん、好き~」
『さっきのはですね、お菓子とか料理の作り方とかの書物だったんですよ。
任務ばっかの山崎さんに
少しでも美味しいもの食べてもらいたくて…
山崎さんがいない間ずっと
源さんに聞いたり、
自分で作ったりしてたんです。』
…失敗して副長とかに叱られたけどね
と
苦笑いしながら頬を赤くする 綾。
…凄く嬉しかった
こいつはどちらかと言えば
というかどちらも無いくらい料理が苦手だ。いや、下手だ
むしろ下手すぎるプロだ。
だいぶ前は 元は魚らしいのだが
異臭と皿の上で爆発するものすごい物体を差し出してきたし…
流石に食べたふりして捨てたのは
内緒なんだけどね~
その綾が俺の為に頑張って
旨い料理をつくろうと努力してくれてたなんて…
俺… 感激~
『一応頑張ってはいるんだけど…なかなか上手くいかないや…』
失敗を悔やんでか
それとも上手くいかない自分に嫌気がさしたのかは分からないが
少し涙ぐんだ瞳で俺の顔を見上げる綾
それがあまりにも可愛くて
無意識に抱きしめてた
『…!!!山崎さん///!?』
「今の超かんど~
たとえ うまくなくても綾が俺のためだけに心を込めて作ってくれるんなら嬉しいよ~」
『…っ…ぁ、山崎さん・・大好き』
「ふふっ、ありがとう~」
お菓子より甘い愛
―――――――――――…
(ガリッボリッバキバキ メキョッ
うん…初めて食べる味だ
どうやったら抹茶大福から鉄と唐辛子の味がするの~?俺不思議でたまんない~)
(え…ちゃんと料理の本見たのに…
ごめんね…ごめんなさいっ!!!!)
(でも美味いよ。愛がこもってる感じ~
ははっ なんちゃって…うん…)
(山崎さん……///)
―――――――――…
その後 山崎が 腹を下したのは言うまでもない。
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