第三章

8/10
前へ
/82ページ
次へ
「そうやで何なら使ったろーか?」 そう言ってシャスラルが魔法を使おうとしたとき、 「あの~」 少し怒りの混じったのんきな声が聞こえた。 「泉~私のこと忘れてない?それに私は考えるだけでは内容が分からないんですけど~」 そういえばそうだ。勘はいいが、人の思うことすべてがわかる分けない。 (少しぐれている…) 「そら大変やな~頑張りーやー」 その言葉に泉はもう一度握り拳を作り直した。そいつはそれで分かったようだ。 「冗談やって、んでどうする?」 このまま放っておいたら、彼がサンドバックになるのは目に見えている。 「おまえとても危ないのを幼なじみにもっとるな~」 (そこら辺は聞かないでもらいたいな・・) まあ大丈夫だろうと泉は舞に向き直り、 「あのな舞、俺とそこの黒い塊が話していたのは…いて…ごめんごめん…」 内容を話した。その中で舞に一回たたかれた。 「ふ~ん。中身はわかったけどその考えるだけってのはやめて欲しいな~」 やっぱりわざとぐれているようだ。 「すいません。努力します」 ここでシャスラルが出てきた。 「えー今言ったとおり、魔法を一つ」 「おまえは上方の漫才師か?」
/82ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加