第三章

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「ちゃんと聞こえとるようやな。ここは関西じゃないんやけど・・まあいいわ、このままでいくでー。わいの名はシャスラル。魔獣や。闇族で『悪魔』の種族に入る」 勝手に自己紹介を始めた黒の塊に舞が一言ぶつけている。 「なによ、この空間は!」 やっと喋れるようになったらしい。たぶんその気なしに喋ったのだろう。 「簡単や。三人と他の人の耳の聞こえ方を変えただけや。今あんたらが他の人に喋っても 何も帰ってこんで」 「シャスラルか。どこから来た?どっかの惑星か」 「この世からやない。ディスクレパシィーソサイティーと言う世界から来た」 「何言ってるの、そんなのあるわけないでしょ」 この世にいないやつに言われているんだから信じるしかないようなものなのではあるが…。 「それはこっちが言いたい。世界はこの世だけと思うとったんか? この世の他にも世界は存在する」 「例えばあなたの言う『ディスクレパシィー』とか?」 「そうなる」 「ふ~ん」 信じるより仕方がないって雰囲気。 「ところで『悪魔』にはいるって言うけど魔獣名は?」 「よくそんなこと聞こうと思うわね」  
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