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「わいらの世界をまわりの連中は『ディスクレパシィーソサイティー』と呼ぶ。
その名の通り闇の世界や。
魔物によって政治が行われている。
都には魔物が住み、村々では人間が作物を作っとる。
まぁ、あんたらの世界では江戸時代なような状況やな。
人間が農民、魔物が町人。
そして人間の払う食物でわいらは生きとる。
…わいらと言っていいのやろうか?
まっ、その話は後。
野生の魔獣も動物と一緒に共存しとる」
舞が言い返した。
「それってひどくない?
差別を受けているのは人間だけじゃない」
「けどあんたらは他の生物に対して同等の権利を与えているんか?
森の生物の許可も取らずに森林を伐採し、空には大量の有毒ガスをまき散らしとる。
違うか?」
「まあ、そりゃそうかもしれないけど」
ひどいなんて言える立場ではないのかもしれない。
「そして、人間は自由を勝ち取るためにわいらを生み出した。
人工魔獣ちゅうやつや」
「「人工魔獣?」」
2人の声が重なる。
「それってすごくない?」
舞の顔は驚きに満ちあふれていた。
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