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まぁモテた経験のない藤浪に気付けと言っても無理な話だ。
いや、モテた経験がないのではない。
藤浪がそう思い込んでいるだけだ。
告白されたのに、それを告白と受け取れない程、藤浪は鈍感である。
遥が藤浪を好きなのだと、藤浪に理解させるのは至難の技だぞ…、遥…。
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「え!?まだ帰んないの?」
女子更衣室から、麻衣子の驚いた声が聞こえた。
「うん」
麻衣子の驚きもなんのその、それが当然であるかのように遥が頷いた。
そんな遥の様子を見て、麻衣子が何かに気付いたように呟いた。
「もしかして、あんたまたストーカー…」
「だから違うって言ってんじゃん!私はストーカーなんかしないもん!ただ、ちょっとだけ人より知りたいって思いが強いだけだもん!好きだからこそ、付けちゃうんだもん!」
人は、それをストーカーと呼ぶ。
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