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劉備達は左軍司令・皇甫嵩の援軍に向かっていた。全ての兵が馬上ではないため一日に進める距離は限られていた。
「兄者、この近くに村があると聞きましたが」
顎髭を蓄えた関羽が劉備に話かけた。
「そこはまだ襲われてないならよいが」
そんな話を遮ったのは張飛だった。
「なあ兄者、黄巾の奴らが村を襲ってるらしいぜ」
「なんと!助けに行くべきだな」
方向を少し変え劉備達は村へ向かった。
着いた時には目を疑う光景だった。
変わった服を着た女が紅い刀で黄巾賊を次々に斬り殺しているのだ。刀は血で真っ赤に染まっている。
不思議なことに女には返り血一つなかった。全て刀が吸っているかのように見えた。
「あの娘はいったい……」
くるりと回れば一人を切り裂く、神業のように見えるのだ。
全てを斬り殺したと分かると刀についている血を掃う。そこで初めて刀が元々紅いのに気がついた。
「兄者」
「ああ、雲長、翼徳」
「おう」
三人は女の場所に行った。
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