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そもそもなんでこんな状況になったのか。それは遡ること43分くらい前の出来事だった。
◇
「ミートスパがなんだかんだで一番好きなんだよなあ」
「俺は明太子。」
「え~、素朴なようでいて一番味わい深い一品なんだぜ」
「…なんだよ、ソレ」
「まあなんせ旨かった!」
「ご満悦なのは良いけど、時間押してるから急がねえか?」
「時間…って、ああー!」
時間を指摘されて時計に目をやると、13時を回っていて。
「ごめん、14時入りだったよな!」
「…走るか」
「おう!」
全速力で走ること15分、部屋に着いたのは13時半を回る直前で。
「明良、行けるか?」
さっそく買った眼鏡とウィッグを身に着ける。
「大丈夫っ」
「…なんだソレ」
「イメチェン…みたいな?」
不思議気に視線を向けられる。
「時間やばいんだろ、行こ」
「あ、ああ」
何とか(?)誤魔化して、現場に向かった。
…ここまでで約23分くらい。
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