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「あれ?この日記丁度一ヶ月前から書いてあるな。最近書き始めた日記なんだ?」
最近よく夢を見る。
起きて直ぐなら覚えている。
だから今日から日記を書く事にした。
「…って俺彼女の日記なんか読んでていいのか?……ま、いっか?どうせ夢を日記にしてるだけだし」
今日は私が一番よく見る夢の続きだった。
私の恋人
「えっ?まさか!?」
河童のジョー
「待てい!!なんだこれ!?夢に恋人いんの?てか、河童?人外ですか?つか日本の妖怪でジョーってどれだけなんだよ。……そういえばまだ俺達付き合ってない頃だよな」
だった。
相変わらず頭の無意味な皿と絶対重いだけの甲羅、止めにキモイくらいの全身緑がかっこいい///
「かっこいいって……これ完璧馬鹿にしてるぞ……」
今日も河原でまいるどせぶんをくわえている。
「河童が煙草吸うなよ……」
ジョーは私に気付くとまいるどせぶんをかじった。
「煙草をかじった!?」
やっぱりジョーが胡瓜をかじっている姿はかっこいい。
「えっ?まいるどせぶんってキュウリの銘柄?」
ジョーは私に近づきそっと、背中に手を回してきた。
「ちょっ、河童!!!!由紀になにやってんだ!!!」
私も返すようにジョーの背中に手を回し、からだ全体の体重をジョーにかけた。
「待って!?河童の方が、俺より親密!!?俺まだ手だって繋いだことないし。今日この部屋に来たのも無理矢理だったし!!」
ジョーの視線がぶつかる。
「おい!!」
ジョーの顔、嘴が近付く。
「くちばしなんてよく書けたな……じゃなくてまさかキ……」
私は目を閉じる。
「やめてキスやめて~」
………それで目が覚めた。
「―ホッ……あ、俺涙でてる」
いつもここで起きてしまう。
…あと少しなのに。
「…なんだよ。この河童への敗北感……」
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