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ハルは 元気はよかった――――
……様に見えていた。
しかし今、思えばもうこの頃から病気のサインは確かにあった
赤ん坊は通常、産まれてすぐに母親と子供を繋ぐ
(さいたい=へその尾)を切る事は誰もが知っているものだろう。
通常、へそから10~15センチ位先を切り、
その、へその尾と呼ばれる“さいたい”は何もせずとも自然と乾き、しばらくすると『ポロリ』と自ら取れてしまう
そしてその後はみんなのお腹の中心にちょこんとある“普通”のへそになってゆく
唯一、赤ちゃんのおへその為にする事といえば
“さいたい”が取れてからも、しばらくは『ばい菌』が入らないよう念の為消毒をする。
そうしているうちに、初めはグジュグジュしていたへそもだんだんと乾き、
ようやく、ごく普通な一般的な『へそ』になってゆく
けれど、ハルは違っていた
へその尾が乾き、『ポロリ』と、取れた後も、消毒すれど、消毒すれども……
1ヶ月たっても、半年たっても……ハルのへそは、いっこうに乾く様子はなかったのだ
そして、その他にも……
頬や口の周りの『赤いただれ』が、常時出ていて、
ちょっとした切り傷も 治りずらかった……。
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