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1987年1月7日、午後12時45分…。広島のとある病院で1人の赤ちゃんが元気な産声をあげました。
私は両親が30歳の頃にこの世に命を授かりました。
ただ私は口と鼻が繋がらないまま生まれました。病院の看護師さん達は母のショックを隠す為、私はすぐに新生児室に入れられたそうです。
でも産まれた我が子に会いたいのはどこの親も同じ。
早く顔を見たかった母は看護師さんにお願いしてガラス越しに生まれて間もない私を見た時、涙が溢れたそうです。
実は母は私を産む直前、何故か嫌な予感がしていたそうです。
母は私が生まれた日の日記に
「ごめんね…綺麗に産んであげられなくてゴメンね?」と自分を責めていました。
母がこんなに自分を責めている事を知った時、胸が苦しくなりました。
その日私に付けられた名前は…「真浪(まなみ)」
名前の由来は母の日記にこう書いてありました。
『〝まな〟と〝まみ〟という響きが好きだったから、あなたに〝真浪〟と名付けました。明るく陽気な子に育ちますように…』
今まで名前の由来を知らなかった私は、この日記を見て凄く嬉しくなりました。
誰もが「元気にスクスクと育って欲しい」と願ってくれていました。
ですが…その願いとは裏腹に私の人生を狂わす出来事が次々と起こってしまいました。
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