鬼が島

9/17
前へ
/18ページ
次へ
「今は戦時中でございます。 情けは禁物。 殿が日本を統一したあかつきに、百姓達に楽な暮らしをさせてやれば彼らも報われます」 喜右衛門は、家臣の熱意に押され意に反して、最後まで戦うことを決意しなければならなかった。 思えば、箱根の大戦で敗北を喫して以来、徹底抗戦することに意味があるのかと考えていた喜右衛門だが、周囲の自分を信頼してくれている態度から、降参を言い出せずにここまで来た感がある。
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10人が本棚に入れています
本棚に追加