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「あたしね、昨日カオルさんに自分の気持ち言ったの...」
「で、どうだったの?!」
「...カオルさん彼女いるんだって…」
「えっ...」
「だからね、あたしはハルのようにハッピーエンドって感じじゃないんだ...」
「ゴメン、なにも知らないのに一人で舞い上がってて...」
「ううん、ハルは気にすることないよ」
夏希は苦笑いをした。
「でも夏希、まだカオルさんのこと好きなんでしょ?」
「うん...なんか自分がどうしたいのか分かんない」
夏希の目にはうっすら涙が溜まっていた。
「始めはこんなに好きじゃなかったの。でも、いつからだろう...メールするようになったら凄く気になる存在になっていた」
あたしは黙って聞いていた。
「だからね、彼女いるからって諦められないの!!自分が思っていた以上にカオルさんのこと好きだったんだなァって気付いたの」
「あたしは別に無理して嫌いにならなくていいと思う」
「えっ...?」
「だって嫌いになりたいって思っても嫌いになれないよ。それに人を好きになることってその人の自由じゃん!だから夏希がカオルさんのこと好きになるのは自由だよ」
「そうなのかな...??」
「そうだよ、だから諦めちゃ駄目だって」
「...うん。あたし諦めない」
「そうだよ~♪それにカオルさんが彼女と別れる可能性だってあるし」
「そうだね!ありがとうハル。相談してスッキリした★」
「なら良かった~ぢゃぁ帰ろうか」
「うん!!」
そしてあたし達は教室を後にした。
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