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さらにもう一人の戦士が前に進み出る。
『見ての通り貴様は敗北した。最早この世界を統べる覇者などではない』
次の瞬間、怒りや憎悪に似た差すような痛みが彼の体を襲った。
(…苦しい…たのむ…タスケテ…)
『私は負けるわけにはゆかぬー…。この怨みを“天界”に晴らすまでは!』
さらに彼の体に息も詰まるような強い痛みが走った。
まるで、彼の中の違う意識が、彼から無理やり離れようとしているようだ…。
『なにをするつもりか知らないが…止める!』
一人目の戦士が走り出し彼の体を掴む。
すると彼の体から光が溢れ、それが青年共々包み込む。
『おいっ…アダムスッ!!』
もう一人の戦士が追って掴んだ瞬間、迸る光がさらに強まり彼を襲う苦痛が限界を通り越す。
( 僕は…みんなは… )
光が広がり、真っ白となる。
何も見えない、何も聞こえない、何も感じないー…
僕は………
俺は……
「 アーサ=エーベルト! 」
怒号にも似た大声に、アーサは目を覚ました。
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