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行かなきゃいけないとこってどこなんだ?
と思いながらも家が隣のため、蓮と帰る事になった。
そして普段と変わらず、くだらない話をしながら家の前までくると、蓮が晃樹の家のすぐにある電柱の下のダンボール箱をみつけた。
晃樹はなにかと思い駆け寄った。
そこには虎のような色合いの猫がいた。
「捨てられたのか....?」
晃樹は悲しそうに猫を見つめている
晃樹には家族がいないのだ。
幼いころに両親に捨てられ、親類に預けられた晃樹は毎月送ってきた学費で学校へ通っていた。
しかし高校にあがると学費は届かなくなり、食費やらなにやらがかさむから
を理由に、今まで親代わりだった親類の家族は、晃樹を置いて家をでていったのだ。
なので今は一人暮らし
そのことを知っている蓮は、悲しそうな晃樹の背中をじっと...静かに見守っていた。
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