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一方こちらは、男子達。
体育着に身を包み、雪月の前に並んでいる。
「これからやるのは…まぁ、障害物競争だ」
面倒くさそうに話始める雪月。
「…障害物?」
生徒の一人が問う。
「あぁ。まぁルールは簡単だ。これから俺がこの紐を持って逃げる。それをお前等が取れば勝ちだ。」
紐を持って雪月が言う。
言ってみれば尻尾取りだ。
「もちろん、各スポットには仕掛けがある。それに俺は大人しく捕まらないからな」
……………は?
「あの~…それはつまり…先生が攻撃してくると?」
生徒が問う。
「あぁ。俺の授業だからな、俺の好きなようにやるぞ?」
何言ってやがる
みたいな口調で言う雪月。
いやいやアンタの方が何言ってやがるだ!!!!
と生徒全員の心の声が同じことを叫んだ。
「んじゃ、今から行くか…」
そう言いながら手を振り上げる雪月。
「…スタート!!!!!!」
ズンッ!!
という音と共に地面が割れた。
「じゃ、サバイバル始めだ。気をつけろよ~」
なんて言って雪月は、あり得ない位の跳躍力で校舎を登って行った。
『障害物競争じゃなかったっけ!?!?!?!?!?』
生徒の叫びが木霊した。
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