◆◇◆ﾊﾞｲｵﾚｯﾄ◆◇◆

あんな

彼女の背後にたっていたのは女の人。
ﾐﾘﾀﾘｰな服装で、どこか悲しげな表情で。くわえ煙草に長い綺麗な髪。

×××『ねｪ、平気かｯて言ってんの。シカト？』

女の人は笑顔で彼女に手を差し伸べながら言った。

×××『この辺のｺﾞｰｽﾄﾀｳﾝはあんな感じでｿﾞﾝﾋﾞでるょ、ｿﾞﾝﾋﾞ。弱いけど。てかなんでこんなトコいんの？』

と、女の人は彼女の手を引いて立たせた。

『ありがとう。気付いたら居たんです。…あれ…、名前しか…あれ？思い出せない…』

彼女は動揺しているのか記憶喪失なのか、名前しか思い出せなかった。