地獄蝶

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ひらりひらひら 舞い踊る影 蒼ざめた闇 地獄蝶… ――――――――――――地獄蝶 満月がとても綺麗な夜、また何時もの事件がおきた。 「市丸隊長ッやっと見つけたっ!地獄蝶使ってサボりを伝えないで下さいよ!!」 三番隊に行く道、そこには月を眺めている市丸隊長の姿があった。 僕が来たのに気付き、手を振ってコッチに来る。 「えぇやん。地獄蝶って、伝言知らせるもんやし♪」 ニコニコ笑って僕の肩をバシバシ叩く。 「よくないです。あれは緊急の時に使えって総隊長に―――――…隊長?」 いきなり僕をキュウッと抱きしめる隊長。 …それは毎日なんだけど。 今日は何かが違う。 「イヅル…イヅル……愛しとる」 泣いているの…? 隊長の声は震えていた。どうしたのかはわからない…。 「…僕もです。だから…早く帰りましょ?」 隊長は僕から離れ、「せやね」と一言。 僕らは三番隊舎に帰った。 夜空は段々と雲が増え、満月が消えていた事も知らずに… 続
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