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「しょーたーっ。あけてー!!」
狼男から逃げ出した魔法使いは、今度は左隣のお家の前。
「しょーたってばー!!!」
ピポピポピポーン
きちんと留守になるお家の戸締まりをしている狼男に追い付かれまいと、必死に呼び鈴を押します。
チャッチャ～チャラ～♪
「ふぉあっ」
更に連打を続けていると、突然携帯が鳴り出しました。
早速メールを読みます。
「えっと…『あいてるから入って来い』」
どうやらメールはこの家に住む幼馴染みからのようです。
「…??」
いつもなら玄関まで迎えに来てくれるのに、と首を傾げる魔法使い。
でもとりあえず扉に手をかけます。
がばっ
「っっぎゃー!!!」
いざ扉を開こうとすると背後から抱きつかれました。
「もー、あおちゃん逃げるなんてヒドイんだからぁ」
そうです。
狼男に追い付かれてしまったのです。
「う…、ごめん…」
ぷくりとほっぺを膨らませて言われ、うっかり彼から逃げていた事を忘れてしまいました。
申し訳なさそうに謝ります。
「まぁいいけどさ。ここ来るってわかってたし。てか翔太くんは？」
「あ、うん。なんかねぇ、メールきた」
ほら、と先程のメール画面を見せます。
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