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『若い衆』はねぇ、変に遠慮してしまいますし、
『お医者様』は、まぁ良順先生ならともかく、普段来られる先生はねぇ、、真面目と言うか、なんと言うか、、。
必要な事以外は、あまり喋られなくてねぇ。
用が済むと、さっさと帰られてしまいますから、、相手なんて、とてもとても。
そうなると、やっぱり親方しかねぇ、いないんですよ。
沖田さんも、口にこそ出しませんでしたけど、ほとんど毎日同じ人とだけ話すのは、飽きがでると思いますよ。
面白い話なんて、毎日そうそうあるもんじゃあ、ありませんし、、。
ですから、親方がいる時に、親方としか出来ない事をしておきたい。
そんな気持ちがあったんだとぉ思います。
親方も、そんな沖田さんの気持ちがわかっていたから、いつも、出来る限りの事をしてくれていましたよ。
沖田さんも、たまぁにねぇ、頑固な所を見せたりはありましたけど、他は無理難題や、我が儘なんて言った事はなかったですねぇ。
あぁそうでした、そうでした!
その日は、沖田さんが勝ちましたよ。
「やぁ親方!私が実力を出せばこんなもんですよ!!」
なんてねぇ。
本当に、無邪気な得意顔でねぇ。
親方の方は、
「やぁやぁこれは一本取られましたなぁ!
いやぁ油断大敵とはこの事ですなぁ」
なんてねぇ、頭の辺りを指で掻きながら、笑ってましたけどねぇ。
多分、親方が上手い具合に指してくれたんだど思いますよぉ。
その頃にはねぇ、沖田も大分熱も下がっていた様で、いつもの調子に戻ってましたねぇ。
えぇ、セキも大分収まってましたよ。
「沖田さん、先生をお呼びした方が、、」
親方もねぇ、やぁっぱり心配だったんでしょうねぇ。
そんな風に話かけたんですが、
「大丈夫ですよ。大分気分も良くなってきましたし、、それに、明日来る事になってますから、いいですよ」
ってねぇ。
取り合ってくれませんでしたよ。
まぁ、確かにねぇ、そういう予定でしたから、
それを言われると、親方も、それ以上は言えませんでしたよぉ。
やっぱり、気持ちってのは、大切なんですねぇ。
その日の夕食は、いつもより食も進んで、、と言っても少しでしたが、余計に食べてくれましたよぉ。
その夜も、少し肌寒かったんで、少しでも温まって貰おうって思いましてねぇ。
葛湯を作ってみたら、珍しく食べてくれましたよぉ。
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