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「ホラ、翔太。学校行くよ」
『ハイハイ……』
2人は足取り重く学校へ向かい、教室へ向かう途中、翔太は修司をこっそり呼び出しトイレへ向かう。
『ハァ……あいつ、最近ウルセェんだよ。付き合い始めた頃はあんなんじゃなかったのによぉ。あ~ぁ、自由になりてぇな~』
「はっ、お前そんな事言って本当は好きなくせによ。俺なんか女すらいねェんだから、イイじゃねーかよ」
修司は羨ましそうに言った。しかし翔太はうつむいて、こう言った。
『あのなぁ、修司……女なんかと付き合わねー方がいいぞ。人がやることにいちいち口出すし、他の女と喋ったり見たりするだけで、やたら怒るし……ケータイにメール来たり電話掛かってくるたびに『なに? 誰?』ってバカみてーに聞いてくるし……あぁぁぁ、もうヤダァー』
「翔太さぁ」
『……あ?』
「そんな事言ってっけどよ、彼女にお世話になってる事とかあんだろ? そんくらい多目に見てやれよ。な?」
修司は由華をフォローするように言った。……が
『ウワァ~、そういうのマジうざい。お前……死ねば?』
と厳しく返される。その返事に修司はヘコんだ。
「イヤ……つーかよ、死ねとか……あんま言うなよ。地味に傷付くんだぞ?」
『はっ。ワリィワリィ』
軽く鼻で笑い、修司をあしらう。
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