426人が本棚に入れています
本棚に追加
振り向くとそこには、
長身で周りと雰囲気の違う顔立ちの良い男子生徒が爽やかな笑顔で立っていました
おお!背高ぇ…ってか誰?
今私の名前呼んだよねしかも呼び捨てで
「はい?」
烈が怪訝な顔で返すと
男子は一瞬眉を下げ何か考えた様子で口を開いた
「…いや、また後にしよう。
今から教室に行くんでしょう?早く学校に慣れるよう頑張ってください。では」
少年はそう言うと背を向けて歩いて行ってしまいました
「へ?」
姿が消え10秒ほどぽかんとしていた烈でしたが頭の中では疑問が渦巻いていました
私を知ってる?
あんな爽やかすぎる笑顔なんて覚えてないぞ?でも名前を知っていた、なんで……
「先生、今の人って……はっ!!」
不思議な疑問を持ちながら先生の方を向いた烈は目を見開いた
何故なら先生の目が
「松田さん初日にあの子に会えるなんて幸せねぇ…」
漫画でよく見るハートマークになっているからです
姿の見えない相手の行った道を未だ見つめる先生に烈は苦笑
やっぱこの学園普通じゃないかも…
###
その後無事教室に着いた烈は、そのまま転校生紹介をして授業を受けることになりました
金持ち揃いのクラスメイトに不安を抱いていた烈でした、が
転校生が珍しいのか烈の容姿がウケたのか
HRが終わるとみんな興味津々に烈へと話かけてきました
男女の多様な質問攻めにさすがの烈も苦笑い
最初のコメントを投稿しよう!