この俺に知らない物は不要だ

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「私困ってるの。助けなさい」 どんだけ女王様な幽霊…いや幽霊じゃないんだったか…じゃあなんだ?フィギュアに魂が篭ったとか…そういうのはさぶいぼだからやめてくれ! 「私はルイ。貴方は?」 「こ、高坂…晄、です…」 何故か敬語になってしまう。 ふうん、と鼻を鳴らした後、 「手を出して」 手?ホワイ、何故?(ハ●ヒ/キ●ン) 取り合えずおっかなびっくり手を差し出すと、人形は手のこうにその小さな唇でキスをした。 うわ、とか変な声をあげて思わず後退る。 その二秒後くらいに、ぽう、と光のともる音がする。なんだ、これ。 手のこうが、金色に光る。 光っている部分がじくじく熱くて、火傷でもしてるみたいだ。 あのとき、手を差し出さなければ良かった。 自分の迂濶さに頭がくる。 「私の可愛い下僕に、これでなれた訳」 は? 下僕?
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