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次の日の朝、いつもより一時間早く出社すると、やはり村瀬さんが一番早く出社しいて社内掃除をしていた。彼女はいったい何時に起きているのか。彼女の家は確か相模大野より遠かったはずだ、彼女の頑張りにはいつも頭が上がらなかった。
「おはよ」
「あっ、おはようございます」
彼女は、いつものとびっきりの笑顔で挨拶を返した。
「頑張ってる村瀬さんにご褒美」
「えっ、何ですか?」
彼女は頭を横に傾け関心と疑問が入り混じった表情見せた。
僕は折れないようにファイル入れて有ったサインをメッセンジャーバックから取り出し、村瀬さんに渡した。
「はい、Jinのサイン」
彼女は驚きと喜びを表情一面に浮かべて言った。
「良いんですか?」
「うん、だって村瀬さん宛てでサイン貰っちゃったから。本当は現場に誘おうかなと思ったんだけど、日曜だし… ねっ、ほらアレだし」
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