2.弱き紅蓮の片鱗

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「ゆっくりとゆっくりと」 「ゆっくりとゆっくりと」 「「!!??」」 ルナとハルトは動きを止めた。 こんなに間近にいたのに。それほどまでに互いのことを思っていたらしい。 危うくキスシーンを目撃されるところだった。 グレイとフィシュナは匍匐前進の要領で、気配をなくし、二人に近付いていた。 「グレイ隊長。どうやら二人はこそこそ、かつ大胆なキスを望んでいるらしいです」 「フィシュナ一等兵。我らにはこれを黙って見届ける使命がある」 「グレイ隊長。それは無理であります。今すぐ行動に移します!!!」 フィシュナは飛び上がると、ルナを押し倒したようになっているハルトを突き飛ばした。 「うわっ!?」 「ルナさんは私のものです!」 誰のものでもない、とルナはひそかに思った。 いい雰囲気だったのにとも、ルナは思った。
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