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「ゆっくりとゆっくりと」
「ゆっくりとゆっくりと」
「「!!??」」
ルナとハルトは動きを止めた。
こんなに間近にいたのに。それほどまでに互いのことを思っていたらしい。
危うくキスシーンを目撃されるところだった。
グレイとフィシュナは匍匐前進の要領で、気配をなくし、二人に近付いていた。
「グレイ隊長。どうやら二人はこそこそ、かつ大胆なキスを望んでいるらしいです」
「フィシュナ一等兵。我らにはこれを黙って見届ける使命がある」
「グレイ隊長。それは無理であります。今すぐ行動に移します!!!」
フィシュナは飛び上がると、ルナを押し倒したようになっているハルトを突き飛ばした。
「うわっ!?」
「ルナさんは私のものです!」
誰のものでもない、とルナはひそかに思った。
いい雰囲気だったのにとも、ルナは思った。
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