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「…わんなよ。」
「え?何?」
「触んなよ!俺に触れていいのはアイツだけだ。プライベートまでベタベタすんなよ。」
イライラも募り、営業スマイルも忘れ、冷たく突き放す星野。モデルは涙目でどこか行ってしまった。
「い、いいの?星野くん、あそこまで言って…」
責任を取れと言ってた美奈子でも、さすがにあそこまで言うとは思わず、気にかける。
「関係ねぇよ。おだんご以外に好かれたって意味ねぇし。」
おだんご…今頃泣いてんだろうな…。どこに居るんだよ。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
星野のバカ…本当にするなんて信じられない。ひどいよ。あたしがまもちゃんと一緒に帰ったりするから仕返しのつもり?
ううん、星野はそんなのしないって、分かってる。
アイドルだもん。断れないのもわかってる。
でも…嫌なの。すっごく、嫌なんだもん。
「ヒック…やだよぉ~星野ぁ~…」
「ニャア~…」
泣き止み、上を見上げると一匹の猫が木に登り下りれなくなっていた。
ただひたすら、泣いて助けを求めている姿に、自分を重ねる。
「待ってて、助けてあげるから!」
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