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彼女と会わなくなって二週間になる。
どうかしたんだろうか…
何気なく、彼女の降りる駅に足を向けた。
駅の前に小さな公園があって、ブランコの影に黒猫がいた。
夢に出た猫?
ブランコに座ると、黒猫は私を見て、鼻を鳴らした。
「…そうだよな、まさかね」
会えるはずはなく、少し歩き、道沿いのカフェにはいる。
ミルを引く音とココアの暖かさで、緩やかな時間を過ごす。
ふと、窓の外から、先ほどの黒猫が見えた。
黒猫の後ろから歩いてくる はるか がいた。
びっくりしたが、どうすることも出来ず、ただ見ていた。
黒猫は僕を見つけたように駆け出して、カフェの窓ガラスに
すり寄ってきた。
はるかが気づく。
僕はちょっとうつむいて、外に出た。
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