余興

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    「あら色男さん、そんなに急いで何処に行くの?」     「…っ!?」     俺はとっさに声がした方を見る 女だ… 奇妙な格好をした女が電信柱の上に立って俺を見下ろしている   「…誰だ、お前っ…」   俺がそう言うと、女はクスっと笑って俺に言った     「アタシの事は別にいいじゃない?それよりアイツどうするの?」  女が指を指した方を見ると、さっきの黒づくめ野郎が俺を探しているのが見えた     「っ…!!アイツなんなんだよ!! お前は誰だ!!」   女はまたクスっと笑って問いかけてきた     「青いなぁ…。 ねぇ君。刀は使える?」   は? 刀? 何言ってんだいきなり!   「薮から棒に!!!今それどころじゃっ―」   「使えんのか使えないのか聞いてんの…」     こえぇ   いきなり男みたいな鈍声になった    俺は仕方なく答えた     「剣道ぐらいしかできねえよ!!!」   「……充分ね^^」     と言って 女は腰に掛けてた鍵を取り、ピンっと空中に投げた 女の真上に投げ出された鍵がいきなり人位の大きさに変化した   何だよありゃぁ… 手品か何かか?!     「君にいいものあげるよ♪」   と言って、女は自分と同じぐらいの大きさの鍵をぐるぐる回しながら自分の真下に突き刺して、恰も鍵を開けるみたいに、大鍵を回転させた
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