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クロが寝て、ミミとニャミが家を去った後そっとシロはクロをソファへ移し、寝床に移動した。
そう、寝床にいるクロの偽物の方へ。
とんとんとん。
ゆっくり寝床に近づくシロの足跡は黒への絶望のカウントダウン。
とんとんとん。
「黒はもういいや。クロが帰ってきたもん」
気が違ったような考えと、台詞。
ゆっくり気づかれないようにドアを開ければ起きる様子も無く規則的に寝息を心地よさげに立てている。
そんな幸せそうなクロ…に似た他の生き物に近寄り、
そっと
そっと
偽物に最後のキスを施して。
「今までありがとう。バイバイ。」
一瞬、黒が目を開けていたような気がした。
とぷ。
キスをされた黒の体はベッドに自然に沈み込んで、
さっぱりいなくなってしまった。
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