涙に

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「さつきちゃん…」 ギュッと桃子ちゃんの手が私の手を優しく握りしめてくれた。 暖かい。 「大丈夫だよ。ごめんね?」 心配をかけちゃって… はじめが避けるから、私も避けてきた。 はじめが話さないから、私も話しかけなかったし話さなかった。 ううん…話せなかったんだ。 はじめだけのせいじゃない… 私が逃げてたんだ。 言葉で拒絶されるのが、怖かったから。 態度でさえも、悲しくて全てに目を向けずに そう…怖くて逃げて… 悲しくて 寂しくて…私は背を向けていたんだ。
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