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あー!もう……
泣きたくなる、本当に最悪な気分だ。
「アカクアカク…キラキラ♪」
「?」
へんな…歌声がする…!?
「キラキラ…キラキラ♪アカク♪」
「誰だ──…」
「…?アタシハネ♪愛羅【アイラ】ッ」
「愛羅…か、」
「可愛イ名前デショ…?オ姉チャンガ…ツケテクレタノヨ♪」
「そうか…」
しばらく沈黙が続いた。
「理鎖ッテ ヘンナ子ネー」
「…は!?」
いきなり 何を言い出すんだ!?
「キャハハ♪怒ッタ怒ッタ!」
無邪気に笑い そして転がっている愛羅。
「殺す……」
丁度 イライラしてたしな。
残念だが死んでもらおうか…。
「キャハハ♪本当ニ馬鹿ダネェ!愛羅ハネ───…」
私は台詞の途中でナイフを愛羅に投げた。
ぐにゅ
ナイフは目に器用に刺さっていた。
「キャハハ♪ファッション…ナノ?
愛羅ハ コンナ地味ナノ嫌イィ…!」
愛羅はナイフを手で持って
「タハハ♪」
抜いた。
生々しい音や血や液体があった。
愛羅の目はゆっくりだが どろぉっと垂れていく。
ついに垂れていた目玉は愛羅の口元あたりまで来ていて
愛羅は頭を左右に振り、ブラブラ揺れている目玉を見てキャハハ♪と笑っていた。
「………」
こいつ 精神科に行った方がいいだろ…
なんなら連れて行っても…
「キライ」
ぐにゅ~ブチブチ…
愛羅は素手で垂れていた目玉を爪を立てながら思いっきり掴み
何で出来ているか知らないが そのまま目玉を取った。
「イラナイイラナイ。コンナ目イラナイ♪」
「ポォイッ!」
愛羅は持っていた目玉を投げたかと思いきや手で潰した。
目玉の破片が勢いよくその辺へ飛ぶ。
「なっ…!」
私はこんな馬鹿は初めて見た。
お前…人間?と疑って仕方ない。
「お前は何者だ…?」
「愛羅?愛羅ハ愛羅ッ!!」
駄目だ 話が続けられそうにない。
「愛羅ハ、理鎖ノ友達ダヨゥ♪」
「いらない!こんな友達いらないからっ来るな!」
私は1歩後ろへ下がった。
「愛羅…イラナイノ………?」
「…は?」
「愛羅、愛羅…ゴミ…?ミンナ ゴミッテ言ウノ…愛羅ハゴミ…??」
──このゴミが!
魅鎖の台詞がぼやんと浮かんだ。
理鎖もよく言われたみたいだ。
「愛羅ハ ゴミィ─…?」
片方だけの目は今にも泣きそうだった。
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