+†傷痕

8/9

193人が本棚に入れています
本棚に追加
/38ページ
  「ふふ…もぉっと愛羅の可愛い可愛い脅えてる姿をみたいなぁ♪」「あ゛…ああ…!」 「ほぉら愛羅♪」   ぐちゃぐちゃ お姉ちゃんは呉邉の腹に手を適当に当てて 私の頬にその手をつけた。   つぅ~と指先で私の頬をなぞる。   「血よ…血ぃ…ふふ♪」 「……っ…」   背筋がゾクゥっとなる もう気持ち悪いを通りこして何かもっと最悪な感情になってた …と、思う。     「次は~…爪剥がし対決ねっ!早く爪を剥がせた方が勝ちだから」 「え…!?」 「ほら!遠慮しないしないっ」   冷たくなった呉邉の手を私に握らせた。   「よぉい~…どん♪」 お姉ちゃんは勢いよくそう言うと 爪を剥そうとしていた。 人間の力だけでは流石に無理だった。 しかも私 力ないのに…   あれ…!? 私 なんで剥がそうとしたの?!こんなの嫌なのに…っ 手が…無意識に!     ベリッ!   「きゃああ…!」 私は爪を握っていた。 血が血が… 爪がない呉邉の人差し指から血が溢れていた。   「愛羅やるじゃん…?楽しいでしょ!」 「やっ…!いやあああ!」 「ほらほら続けるよー」   まだ私の手は言う事を聞いてくれない ビリッビリッ!と爪を剥いでる。   「やっ!…っ!やめて!止まって!」 「ふふふ~ん♪2枚目ぇっ」 「いやあぁっ」       ++++++++++++++ いつぐらい経ったのか分からなかった。   手は真っ赤で 私は叫び続けたから 喉が痛かった。   もう 血に見慣れた。 この臭いにも 慣れた…     涙はでないくらい 流したみたい… 全然でないよ……   「愛羅凄いわ~!次はなにする?」   次は――――…
/38ページ

最初のコメントを投稿しよう!

193人が本棚に入れています
本棚に追加