+†傷痕

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「うふふ♪大好きよぉ♪愛羅──…」 「私も私も♪大好きだよぉ……お姉ちゃん…」   勿論心の中では言葉とは逆の事を吐いていた。     「次、何するぅ?」 「処刑」 「……誰を?」 「お姉ちゃんを」   私は即答ばかりだった。 その時は全然 お姉ちゃんなんか怖くなかった。 お姉ちゃんは2歩下がって攻撃の体制をとって   「…殺れるもんなら殺ってみたら?醜い醜い愛羅ちゃんっ!」 「お姉ちゃん、大好きだから─…」   呉邉の仇…!取らなきゃっ!   私の足元には何故かトンカチが ひとつ。 なんであるんだろ…? あと立ててる?どうして…? 私が望んだから? まあ!どうだっていい!   私はしゃがんで、それを持とうとした。   「隙だらけよ──…っ!」 「はぐッ!!」   私の顔面にお姉ちゃんの蹴りが当たった。 ブーツだからもっと痛い…   私は血を吐いた 元々体が弱いのか限界が来たのか でもトンカチを握りしめた。 痛みが麻痺みたいに感じられない   「死ねぇえ!」   私はトンカチを無我夢中で振り回した。     ──────────────   はぁ…はぁ… 呼吸を整えて状況確認…する必要もなかった   お姉ちゃんは私の攻撃が当たり ピクピクと床に横になってた。 私は急に怖くなった。   だからトンカチで───…     どすっ!   「あ゛ぁ゛あああ゛!」   どすどすどす!   「痛…いッ!あ゛きゃああ!!」   私はお姉ちゃんの左足をトンカチで叩き続けた。 蹴られたくないから   「ぐっ…うぉえ……」 「あはっ…もういいよね…?もう殺していいよね…?!」 「なに…言ってんの、愛羅…」   私は本当はこんな事する気じゃなかった。 でも足 叩いたし 私の裏切られた気持ち もう もう 出していいよね…?!     「あいら──…」 「黙って!」   がすんがすん!   「キャああぁああ!!」 今度は右足   「このッ!このこのこの!!自分ばかり幸せな毎日送りやがって…!」 「ぁああ!やめてぇっ!!」   「簡単に死なせないっ!」   私はお姉ちゃんを持ちあげて またしても 何故かあった十字架みたいなのに貼り付けた。 私が望んだから あったの?    「知ってる…?イエス・キリスト様はね!こうやって処刑されたってさっ」   本当にされたか記憶が曖昧だけど 私は貼り付けたお姉ちゃんの手に釘を打ち込んだ。
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