序章

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夜の十時を過ぎた頃。 バイト先の飲食店の匂いを身に纏い、迎えに来てくれた母の車に乗り込んだ。 季節はもう、10月になり朝と夜はもう半袖では過ごせない時期になっていた。 たった何分か外に出てなかった筈なのに、手足の先が寒さで痺れていた。 .
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