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「はい。阿部香織さん。」
「はい。私の将来の夢は看護婦さんになる事です。」
女の子は元気良く立ち上がり将来の夢を発表した。
この日は小学校の参観日。
皆、元気良く将来の夢を発表しているのだ。
「じゃあ次は井上隆君。」
「はい。僕の夢はサッカー選手になる事です。」
「はい。いいですねぇ。じゃあ次は岡本拓也君。」
「はい。僕の将来の夢は………この手で兄貴の慎也を殺す事です………。」
親を前にし教室は静まり返った。
それが俺の小学校六年の時の夢だった。
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