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予想だにしてなかった言葉に、彼は呆然と突っ立っていた。
理解が出来ず、頭の中で無数の糸が絡まっているような感じがした。
しかし、よく考えてみると、神なんているはずがない。何を自分は信じているんだ。そう思うと、目の前の人物が言ったことが馬鹿らしく感じてきた。
そして、馬鹿にするような口調でこう言った。
「神……? からかってんのかよ。こっちはそんな冗談につきあっている暇はないんだよ」
すると、人影はフッと鼻で笑った。
「余裕だな。自分が死んだということをまだ理解していないとは」
「は……?」
「お前達三年三組の生徒全員、ライフルを持った奴に殺されたんだよ」
と、言い放った。
「ライフルを持った……?」
この言葉を聞いて、彼はあの時のことを思い出した。
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