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あの日は、いつもどおりの一日だった。
朝、いつものように遅刻して、授業中いつものように馬鹿やって、いつものように先生に怒られて……
それほど単純な、平和な一日だった。
しかし、帰りのホームに悲劇は起こった。
キーンコーンカーンコーン
帰りのホームを始めるチャイムが鳴った。
三年のクラスが三つある四階は、まだざわざわしていた。
そして、一番騒がしいのは、やはり三年三組である。この学校で一番、騒がしいクラスと言われ、三年だけの異例のクラス替えというのも、本気で考えられているほどである。
その三年三組の、一番右後ろで寝ているのが、神木浩利(かみきひろとし)だ。
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