1時間目 「主人公って俺である必要あんの⁉」

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委員長がクジの入った箱を教卓の上に置いた。 その途端、生徒達が一斉にクジ箱に飛び掛かった。 教卓の周りは生徒達がクジ箱の奪い合いが繰り広げられていた。執念を持った者の集まりは阿鼻叫喚の地獄絵図さながらの状態だった。 ・・・・あれクジ引きじゃねーよな。 ただの殴り合いじゃねーのか? 女子がマウントポジションとって男子をボコボコにしてんですけど・・・・。 アレ女じゃねーよな。 オイオイお前、釘バットなんて何処から持って来たんだ? クジ引きの奪い合いと称してただ殴りたい欲求を晴らしてるだけじゃないのか?お前等・・・・。 あの中に入る勇気は俺には無い。 ・・・・よし。収まってから取りに行こう。 美咲と司紀を見ると、美咲は呆れた顔して我関せずを決めて携帯をいじくっていた。 司紀は何かの雑誌を読んでいた。 雑誌の表紙を見てみると、 『月刊楽しい呪いの仕方』 ・・・・誰を呪うんだ?楽しい?いやいや楽しくねーよ。月刊?毎月出てんのかコレ?買う奴の気がしれねーよ。 って言うか司紀。笑いながらその雑誌を見るの止めてくんない?不気味だから。
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