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練習が終わった。
自転車庫に石里がいた。
「男バス、練習終わるの早いね。」
あたしは石里に言う。
「予定終了時刻は女バスと一緒なんだけどな。」
石里が言葉を返してくる。
「そういえば、明日男バスも休みなんだよね。久しぶりに二人でどっか行かない?」
「イヤ。」
なっ、なんでだ~。
石里、まさかあたしのことなんてもう…。
「由香、けっこう疲れてるだろ。明日くらいのんびりしろよ。」
石里が屈託のない笑顔で言う。
やっぱり優しい奴。
「どうしても俺に会いたいなら家行くぜ。」
石里が少しいたずらな笑顔で言う。
やった~!石里がうちに来る。
「……うん、明日来てほしい。」
あたしは素直にそう言った。
「じゃあ、詳しい事はメールするから。」
そう言うと石里は自転車に乗り、帰ってしまった。
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