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男が車に乗り込み、出ようとする。
村人たちは部下に阻まれ近寄れない。
というよりも、抗議する気力を失っていた。
誰も、男には逆らえない。
村人たちは生きる気力すらも奪い取られてしまったようだ。
車が出ていく。
みな、どこか遠い意識でそれを見送っていた。
『ちょおぉっと!待ったぁぁぁああ!!』
村の出口にさしかかっていた車に、自転車‐少女が乗った自転車が
降ってきた。
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