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「しまった!!」
ガバッ!!
っと勢いよく起き上がり辺りを見回す。
?
…ここは…
さっきの場所じゃない…
ふと刺されたことを思い出し、腹部を触る。
…傷など無い。
どうなってるんだ…と唖然としていると、扉が開く音がする。
ガラガラガラ
開かれた扉の向こうから…見慣れた顔の女の子が入ってきた。
彼女は僕の顔を見るなり、大きな声を発した。
ミーナ
「あぁ!目を覚ましたのか!よかったぁぁぁぁ。死んだかと思ったよぉぉ。」
彼女の瞳には少しウルウルしている様に見えた。
カーネ
「…き、君は?」
?だ、だれだっけこの子…
カーネ
「こ…ここは?」
ミーナ
「…はぁ?惚けたの?…保健室に決まってんじゃん。ったく。か弱い女の子のあたしが一人で君をここまで運ぶの大変だったんだぞ!道の途中で倒れるなんて信じらんない。どーせ夜遅くまでゲームでもしてたんじゃないの?
苦労して運んであげたんだから、感謝してよね!」
カーネ
「…」
彼女の早口もあまり聞き取れない僕は、まだ理解が出来ないでいた。
ミーナ
「…大丈夫?まだ熱でもあるんじゃない?」
…彼女がおでこに触ろうとする。
パシッ
その手を思わず払ってしまった。
ミーナ
「っつ!」
カーネ
「あ!……ごめん。………ちょっと夢を見ていたんだ。たぶん。とっても怖い夢を…」
ミーナ
「はぁ?……ぷっ…あははは、それでしかめっ面だったの?あははははは、怖い夢を見て青ざめてたの?坊やは何才でちゅか?あははは!ひぃー、ひぃー、くるしぃ💦」
カーネ
「し、仕方ないだろ」
一瞬ムカっとしたけど…。
なんでだろう…彼女の笑顔や笑い声のおかげで自分が戻った気がした。
それを察したのか彼女は、僕の頭をくしゃくしゃと撫でた。
ミーナ
「ふぅ…(ボソボソッ)心配かけすぎ!」
僕は聞き取れず
カーネ
「え?なに?」
ミーナ
「なんでもないっ!もう少し寝てな?坊やちゃん(笑)次の授業の先生には言っとくからさ。」
カーネ
「あ…うん。…ありがとな」
ミーナは僕に笑顔を見せて出ていった。
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