第一章・異変

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パチッ …彼女が名乗る瞬間。  どうやら現実に戻されたらしい。  まぶたが重い。 時計を見ると夜中の3時を指していた。  カーネ 「…一体なんだっていうんだよ…なんなんだあの女は…」 …あの夢を見るのは初めてじゃない。幼少の頃から何度かは見ていたが、こんなに何回も頻繁に夢を見ることは無かったし、ずっと同じ光景の夢だった。  以前までの夢は 緑あふれる草原で寝転び… 小鳥の歌声を聞き…  子供たちと笑う。  光があふれている世界。  それが突然闇に覆われ…  いわゆる  鬼や悪魔に似た連中が  うじゃうじゃと 現われてその世界を闇へ引っ張ろうとする。  多くの人が殺されて… 家は焼け落ち…草原はのっぺらぼうになり。木々は枯れ、花一つ咲かない闇が広がっていく… そこでいつも目が覚める。 でもこれが年に数回だけだった。それが今は… カーネ 「なんか…嫌だな。いやな気分だ…」 夢を思い返していると 僕は例え様のない威圧感を感じた。  誰かに見られてるような不安と… 目を閉じると誰かが襲ってくるんじゃないか… 夢が現実になるのではないか… そんな恐怖から 眠れなくなった。
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