第二章・記憶の断片

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第二章・記憶の断片

目を覚ますとそこは… いつもの僕の部屋だった。 時間は明け方の四時。 カーネ 「…なんだ夢か…」 ズキッ… ズキッ… 頭が割れそうだ… ベッドから起き上がり、鏡の前に立つ。 目の前に映ったその姿は… さっき見た夢のグルーシスだった。 カーネ 「うわあぁぁぁぁ!!」 パリン …鏡が突然割れ、そこから光が差し込んだ。 …目を開ける。  目の前には半壊した我が家。  辺り一面に鉄のようなにおいが漂い…あちこちに肉片が飛び散っている。 そして未だ消えない  腕の痛み。  カーネ 「…夢…じゃないのか…」 今見ている光景が、先程の出来事が現実だったと実感させる。 ふと鎧のことを思い出し、自分の体を見る。 どんなに脱ごうとしても脱げなかった鎧… カーネ 「……消えてる…」 …なぜか冷静でいる自分がそこにいた。 と… パトカーや消防車のサイレンが聞こえてくる。  この場に居たらまずい、逃げなきゃ…  僕はふらふらとその場を立ち去った。
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