浮遊

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ショックを隠せない 仁に 命は大丈夫だとドクターもおっしゃってます そんなに 自分を責めないで たぶん 良い機会だと思いますよ 青木さんや プロダクションのスタッフさんにとって あきさんの存在がどうだったのか あきさんも 今までの 自分を振り返り 考える意味でも 必要な時間じゃないのかな あっ…ごめんなさい、詳しい事情も知らないで、こんな事言って いや 仁がすぐに否定し そうかもしれないな と小声で言った 詩穂の言葉に 仁は助けられた感じがした 2人の会話が とぎれた時に オペ室のランプが消え 終了した事を告げた ドクターが出て来て 3人に向かって 無事 オペは終了しました まぁ 一ヵ月程すれば 退院できると思いますよ 患者さんは このまま病棟に移動します 2人はドクターの言葉にほっとした あきらだけは 少しふてくされた顔で 2人を眺めていた オペ室のドアが開き ストレッチャーに乗せられ 酸素マスクに 点滴を付けた状態の あきが 出て来た
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