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1日に何回も思う…
麗子はいつも明るくて嫌な顔1つせず
自分の事よりも俺の事ばかり想って居てくれる
痩せ細っていく俺を見ていて辛いはずなのに無理してんじゃないかって…
そんな ある日 俺はついつい言ってしまったんだ
いつも通り 麗子は俺の病室へ見舞いに来てくれた
麗子は いつもの他愛[タワイ]ない話をしている
「―――それでねぇ」
まだ麗子が話しているのに俺は麗子の言葉を遮って口を開いた
『ホントは…』
「えっ!?」
麗子は突然話しだした俺を見て不思議そうな顔をした
「なに?しょう君」
俺は溜め息吐いて言葉を続ける
『ホントは こんな俺を看てるのは辛いだろ?
…疲れたって素直に言えよ』
麗子は顔を左右に振って
「そんな事ない!!
そんな事ないよ しょう君」
そう言って麗子は無理に微笑んで見せた
辛いとか疲れたって言ってくれた方が良かった
そしたら…そしたら麗子を残して全て捨てる事ができたのに
もう…無理だ
俺は麗子と共に生きていきたい
そう思うと涙が零れた
俺の涙を見て無理に微笑んでいた麗子も片手を唇に添え涙を零す
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