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『マジっすか!?』
さっきの不安なんて忘れて嬉しくて仕方なかった
これで麗子と2人ずっと一緒に居られる
俺が元気になったら麗子の喜ぶ事たくさんしてやろう
一緒に買い物行ったり
…やっぱ1番 最初にいく所は あの海かな
そんな事 思いながら俺は口を開く
『誰が提供してくれたんですか?』
笑顔の俺に医者は顔をしかめ言葉を濁した
「それは…私からは言えないんですよ すいません」
医者は深々と頭を下げた
この時 なぜ医者が深々と頭を下げたのか解らなかった
『あっ 別に謝らなくても…』
医者は頭を上げて
俺と目を合わせず
「それでは」と一言残し病室から出て行った
明日 麗子に報告しよう
〝これからも ずっと2人で暮らせる〟って
きっと麗子も喜んでくれるはずだ
その日の夜は嬉しくて嬉しくて なかなか寝つけなかった
早く朝になればいいと思っていた
あれだけ時間なんて もう どうでもいいと思っていたのに
時間が遅く感じてもどかしくて仕方なかった
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